自分では気が付かない教え方が下手だといわれる家庭教師の共通点
よく名選手が名監督とは限らないと
言われるように、家庭教師においても
学歴が高く頭が良い先生が必ずしも
教えるのが上手いかどうかは別問題
だと言われます。
そこで、今回は私が家庭教師派遣会社
にいたときに実際に生徒から来た
クレームを元に実例をあげながら
教え方が下手な家庭教師の共通点を
ご紹介したいと思います。
もくじ(タッチすると移動します)
1.すべての基準が自分
この問題が難しい問題かどうかや
簡単に解ける内容かどうかをすべて
自分の経験、間隔によって判断し
教えてしまうケースです。
例えばどういうことかというと、
中学受験で出てくる「ニュートン算」
という、よく牛の放牧数と牧草を
食べつくす日数が例題とされる
仕事と速さに関係する問題がある
のですが
この問題を解くには仕事算などの
あらかじめ知っていなければいけない
公式や考え方が多く、正解を出す
までにこれらを使って導き出すため
考える工程が長いんです。
ですが、頭の良い先生は
「当然、仕事算は知っているだろう」など
先生が考える基礎的な部分は省略
して解説してしまうため
いくらニュートン算の問題をやっても
生徒は肝心な途中の部分、
基礎のキソ知識がわからないため
永遠にわからない状態が起きてしまう
のです。
2.理由を説明できない
英語であれ、数学であれ、なぜこうなるのか?
など正解を導き出すまでの途中経過、
根拠が知りたいと思うのは生徒も同じです。
ですが、「ふつうはこうやって解く」とか
「取り敢えず覚えておけ」のような教え方
はまずいです。
たしかに英語であれば単語や構文、
文章のしくみ、数学であれば公式、定理
など最低限覚えておかなければいけない
ものについてはそれでもいいでしょう。
しかし、家庭教師であるのならば「なぜ」
の部分をわかりやすく説明できたほうが
生徒からは信頼されます。
ちなみにもしこの公式はどうやって
導き出されるの?という公式そのものに
ついての質問されてしまった場合は
「中学生の段階では丸暗記しておこう」
とか「大学の数学科に進んだ時に勉強しよう」
などと回答するのは良いでしょう。
もちろん説明できるに越したことは
ありませんが、学校や受験の問題で
つまづいている生徒にそんな難しい
説明をしてもかえって混乱させてしまう
だけです。
3.生徒が何がわかっていないのかを把握していない
家庭教師を雇う生徒というのはゼロから
科目を学んでいくというよりもどちかと
いうと学校や塾で習ったことについて
行けずに雇う場合や塾の補助的学習
の意味で家庭教師を付けるケースが
ほとんどです。
そのため生徒が中学3年生であっても
まず、科目の何がわからないのか?
どこからわからないのかを中学校1年生
あるいは小学校で習う範囲まで
さかのぼって家庭教師が確認する
必要があります。
生徒に「どこがわからないの?」と聞くことは
簡単ですが、勉強が苦手な生徒は
「どこからわからなくってしまったのか」が
わからなかったり
「自分が何がわからないのかがわからない」
生徒もいるため先生の方が積極的に
随時確認していくことが必要になります。
新しい内容や練習問題を一緒に解いて
解説していくことは簡単ですが、
基礎が出来ていないことを見過ごしたまま
勉強を続けても十分な効果が得られない
可能性もあります。
いかがでしたでしょうか。
家庭教師のバイトでは自分が教えること、
教え方に注意がいってしまいがちですが
実際に勉強をして成績を上げるのは
生徒であり、どんなときも
「生徒は何がわからないのか」という
生徒の気持ちになって考えることが
いちばん重要です。
家庭教師としての大切な心構えや
生徒に好かれる性格はこんな先生です。
⇒家庭教師のアルバイト未経験者に絶対に必要なこころ構えとは?
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